Disease

目の病気と治療

夜つけるコンタクト、オルソケラトロジー

オルソケラトロジーとは、寝ている間に特殊な形状をしたレンズを装用する事で角膜の形状を平坦化して、近視を矯正する方法です。 

朝起きてレンズを外した後も一定時間角膜の形が保持され、日中はコンタクトレンズやメガネを装用せずに裸眼で生活することが可能です。また、「近視抑制効果」も注目されており、近視が進行している小児のみなさまへの更なる治療効果が期待されております。
 

 

メガネやコンタクトレンズが煩わしい方

職業上メガネの使用が難しい、「時間がたつとゴロゴロする」「夕方になると充血する」等、コンタクトレンズの不快感から解放されたい方へ。

 

裸眼でスポーツを楽しみたい方

野球・サッカー等のスポーツや、水泳・サーフィン・スキューバーダイビング等の
水中のスポーツをされる方へ、裸眼で安全にスポーツを楽しめます。

 

外科的手術のレーシック等に抵抗がある方

「手術なのでこわい」「術後の感染症などが不安」という方へ。オルソケラトロジー
なら、レンズの装用を中止すれば角膜は元の状態に戻りますので安心です。

 

お子さんの近視の進行が気になる方

オルソケラトロジーを継続すると、近視の進行が抑制されます。
角膜が柔らかい若年層の方に効果があります。
 

 

適用と禁忌

オルソケラトロジーを受けることができるのは、次の適応条件に該当する方ですが、あくまでも目安ですので詳しくは検査を受けてからの診断になります
 

適応(適している方)

①    小学校から中学生くらいまでの方
②    目の病気(角膜疾患、緑内障、ぶどう膜炎、網膜疾患、弱視など)がない方
③    近視度数が-1.0D~-4.0D程度の方
④    近視、乱視の屈折度数が安定している方
(注意)
※未成年の方はコンタクトレンズの取り扱いが可能と判断でき、保護者の同行および同意が得られた場合にのみ処方することができます。

 

禁忌(適していない方)

1.    上記適応条件を満たさない方
2.    重症なドライアイがある方
3.    妊娠中、授乳中の方
4.    夜間に運転をされる方
5.    十分な睡眠時間をとることができない方(矯正の効果を得るためには6時間以上の睡眠が必要です。)
6.    適応検査の結果、矯正不可能または矯正可能率が低いと判断された方
7.    医師の指示やマニュアルに従ってコンタクトレンズを取り扱うことができない方 

 

治療中に起こる合併症

角膜上皮びらん、表層角膜炎

コンタクトレンズのタイトフィッティングや誤ったレンズの取り扱いなどで起こる、角膜上皮の障害で、表面の上皮がめくれている状態です。異物感や痛みを伴いますので、点眼治療や軟膏、治療用ソフトコンタクトレンズで治療します。通常、数日で改善します。

 

角膜感染症

不十分なレンズケアにより、レンズ裏面に菌が付着したままレンズ装用すると角膜に感染が起こりやすくなります。細菌だけでなく、真菌やアカントアメーバなどの感染の可能性もあり、症状としては充血や眼痛、眼脂などがあり、起炎菌により症状の程度はさまざまです。放っておくと重篤な視力障害を残すこともあるため、治療はしっかり行う必要があります。予防策として、入念なレンズケアと定期的なレンズケースの交換およびレンズの適切な装用が大切です。

 

ハロ・グレア現象

夜間、光の周囲にもやがかかったようにみえる現象(ハロ)や、光がぎらついて見える現象(グレア)を感じることがあります。特に近視が強い場合や角膜表面のカーブが強い人に起きやすくなります。また暗いところでは瞳孔が大きくなるため、同様の現象が起こりやすくなります。次第に感じにくくなりますが、日常生活で支障をきたす場合は治療を中止することがあります。

 

角膜不正乱視

屈折面での屈折が不規則で、円柱レンズで補正することができない乱視を総称して不正乱視といいます。おもにコンタクトレンズのセンタリング不良により生じます。不正乱視は視力低下をきたし、またグレアを生じる原因にもなります。不正乱視が治らない場合は、治療を中止することがあります。
 
 

角膜上皮下混濁

現在、発症の原因は不明ですが頻度はあまり高くありません。角膜上皮に濁りが生じ、濁りが瞳孔領にかかると視力低下を招くことがあります。通常、充血や痛みを伴いません。レンズ装用をしばらく中止すると消失します。

 

老視

40歳頃から加齢に伴う調節力の衰えにより「手元が見えにくい」といった老眼の症状が出はじめます。40~50歳以上の人が、屈折矯正治療を行う場合、老眼鏡が必須となるだけでなく、若年者よりも角膜の柔軟性が低下しているため、オルソケラトロジーの矯正効果および矯正持続時間が不十分になり、屈折値が不安定になります。そのため眼精疲労を起こし、日常生活に支障をきたすこともありますので、治療を行うか否かは慎重に考える必要があります。
 
上記合併症の頻度はそれほど高いものではありません。しかし、コンタクトレンズの取り扱いが不十分な場合やレンズのフィッティング不良などの理由で起きることがあります。適切な処置を行うことでほとんどの場合は改善しますが、症状が重くなると重篤な視力低下を引き起こしてしまう可能性がありますので、コンタクトレンズの取り扱いは十分に注意し、医師の指示にしたがってください。


 

予約について

オルソケラトロジーの初診(適応検査・処方)やレンズお渡し、定期検査等はすべて完全予約制となっております。まずは電話で初診日を予約をしてください。お電話の際に「オルソケラトロジーの予約の件で」とおっしゃっていただいたら、その後の流れがスムーズになります。予約を取らずに来院された場合、適応検査や治療内容のカウンセリング等を行うことができない可能性がありますので予めご了承ください。

 

コンタクトレンズを装用されている患者様へ

コンタクトレンズを装用していると正確な検査ができなくなりますので、コンタクトレンズを装用中の方は適応検査を受ける前(受診日は含まない)の以下の期間はコンタクトレンズを中止していただく必要があります。
•   ハードコンタクトレンズ・・・2週間

 

保障について

  • お試し装用保証
    レンズ購入後、治療を中止したい場合は1ヶ月以内でしたら全額返金致します。
    (レンズ紛失時はレンズ代を払っていただきます。)
  • レンズ交換保障
    レンズ購入後、度数変更やフィッティングに問題がある場合は3ヶ月以内でしたら
    片眼につき1回限り無料で度数変更いたします。
  • 破損時保障
    1年以内にレンズが破損した場合は片眼につき1回限り無料で交換いたします。
    (交換時半分以上のレンズが必要になります。)
    (レンズ紛失時はレンズ代を払っていただきます。)
不明な点がございましたらスタッフまでお申し付けください。